石田敦子 ラピスギャラリー4回目の作品展。
タイトルはmask not mask
ここ2年間で必須となったあのマスクではなく仮面のマスク
今回は、石塑 粘土、木、布を使って作られたフィギア、オブジェが並びます。
7名の様々なジャンルのアーティスト、アートのある日常生活の提案をしたフリーマガジン「LOS PINTXOS」の参加メンバーによる展覧会です。
梅田綾香、大庭孝文、シマムラヒロシ、杉谷一考、船越まなみ、藤田薫、山本大也
ギャラリートーク開催決定!!
ピンチョスメンバーによるギャラリートーク開催
作品の解説や制作の裏話など作家自らが語ります。
様々なジャンルの作家さんの話が、面白い反応が起きるかも!
4/15(金) 18時半より
参加予定作家 梅田、シマムラ、杉谷、船越、山本
4/16(土)18時半より ,
参加予定作家 梅田、大庭、シマムラ、杉谷、藤田、船越
※ コロナ対策として、トークイベントが密になると判断した場合、人数制限せて頂く場合がございます。何卒ご協力の程お願い申し上げます。
香川県高松市のガラス工房(glass bee studio)で作品作りを行うガラス作家。皿、コップ、ボウル、花入れなど、多様な作品が吹きガラスで創られますが、なんといってもその特徴は美しい「色」。
シンプルでなじみやす形に、透明度の高い鮮やかな黄色、ピンク、赤から、やわらかな光をまとう淡いグリーン、乳白色、くすんだグレーまで。
ガラスといえば、どちらかというと「夏」が似合うと思われがちだけれど、黒川さんの器たちは、その時の季節だけでなく、天気や気持ちにそっと寄り添ってくれ、毎日の食事が楽しみになります。
26日(日)、27日(月)は完全予約制です。
A 11:00-11:45 B 12:00-12:45 C 13:00-13:45 D 14:00-14:45
E 15:00-15:45 F 16:00-16:45 G 17:00-17:45 H 18:00-18:45
【ご予約方法】
ご予約開始日 6月10日(金)20:00より
お申込みメールアドレス lapiskarasuda@gmail.com
題名に「来場予約」として
①お名前(代表者)
②人数(代表者含む)
③電話番号
④希望日と時間を第3希望まで明記
ご予約は先着順。4日たっても返信がない場合はメールが届いていない可能性がありますのでその際はお電話ください。
082-532-3160
1990年 中国・福建省生まれ
2011年 21歳で渡日
2022年 広島市立大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了 博士学位取得(芸術)
【主な個展】
2018年 個展「Toward the light」(旧日本銀行広島支店/広島)
2020年 個展「別の世界 Another world」(ギャラリーG/ 広島)
『本展は西洋絵画の中にある金箔押しの技術「ポリメント金箔処方」を用いていた作品を展示します。この技法は、12世期頃のゴシック期に技術的に最も成熟したと考えます。油彩画が誕生する以前のテンペラ画の一つの表現技術であり、背景部分を神聖な空間、あるいはオーラとして表現するために金箔を使用しています。これらの作品は黄金背景テンペラ画と呼ばれ、現在でも数多くの教会の中で輝いており、中世の美術における祭壇画及びイコンの発展に重要な役割を果たしてきました。中世は黄金背景テンペラ画の制作に大変複雑な手順と技量を必要としました。そのため大作の場合は弟子を雇い、多人数で完成させることが殆どでした。このような技術は現在の絵画制作に使い難く、珍しい表現とも言えます。
ぜひ実物の作品をご高覧頂けましたら幸いです。』
Showcased in this exhibition will be my works created with the technique, “Poliment Gilding,” a gold leaf stamping technique in Western painting. This technique is considered to have attained full maturity in the Gothic period around the 12th century. It is one of the expression techniques of tempera painting which prevailed before the birth of oil painting, using gold leaf in the background to represent a sacred space or aura. These works, called gold-ground tempera paintings, still glowing in many churches today, played an important role in the development of altarpieces and icons in medieval art. In Middle Ages, production of gold-ground tempera paintings required extremely complex procedures and skills. Accordingly, for a large-scale work, the painter most often employed apprentices and completed it with a number of people. A technique such as this is difficult to apply to making of contemporary paintings, and can be said to be a rare form of expression.
It will be a great honor for me if you visit the exhibition and see the actual works.
1988年大阪府出身。
2013年に広島市立大学芸術学部美術学科日本画専攻を卒業、
2018年同大学院博士後期課程を単位取得退学。
広島市立大学芸術学部 助教
主な個展に「符号化された景色」(ラピスギャラリー, 2020, 広島)、「ある家の虚偽記憶」(GALLERY RYO, 2022, 東京)。
主なグループ展に「新進芸術家選抜展 FAUSS」(3331 Arts Chiyoda, 2018, 東京)、
「WHAT is Art ? 」(WHAT CAFÉ, 2021, 東京)、「re」(biscuit gallery, 2022, 東京)などがある。
『作品は「記憶すること」「忘却すること」という、人間が持っている認知構造について言及しています。人間の記憶は、科学の世界では非常に曖昧なものとして定義されています。自分では事実として脳内に保管していると思っている記憶でも、月日とともに都合の良いように改変や忘却をしたり、別の出来事と混合したりと、無意識下で様々な操作が施されています。そのような認知心理学から考える「記憶の過程」に興味を抱いています。
私の絵画は、表層は単純に見えますが、多層的な工程を経て成り立っています。一枚の写真を基に、ペンによるドローイング、岩絵具を用いたペインティング、画像編集ソフトによる写真加工といった、異なる複数の方法で「描く」と「消す」を繰り返し行い、残った痕跡を合成した物を作品としています。「描く」と「消す」あるいは「描き直す」という作業の反復は、記憶が上書きされ事実から歪曲していく様子と似た性質を持っています。作品のベースには人物や風景が写った普遍的な写真がありますが、最終的に仕上がった作品からは、おそらくそれは想像ができません。記憶はそれほどに様子が変わってしまう物である事を表しています。一つのイメージを長いプロセスを通過させながら、何度も描き直しを繰り返す中で別の姿になっていく様子は、私たちが持っている、世界を認識する際のメカニズムを描いているようにも感じています。
カウンターの奥にキッチンが備え付けられている本スペース「ラピスギャラリー」は、普段はフードコーディネート等のレッスンが開かれているスタジオでもあります。本展ではこの環境を家族が集うダイニングルームに見立て、家族写真をベースに制作した作品を飾り付けています。
近作のシリーズタイトルである《正しい風景》は、その言葉の前に括弧つきで、「自分にとっての」という言葉が入ります。あくまでも作者である私にとっての正しさであり、そうした正しさは人の数だけ存在します。繰り返しになりますが、記憶というのは美化をともないます。捉えた事柄、経験を上書きし、修正し、部分的には削除する。それは事実とは呼べず、一種のフィクションのようなものです。認知心理学では、作り出された架空の記憶を「フォールスメモリー(過誤記憶・虚偽記憶)」という言葉で定義づけています。ありもしない出来事をあたかも事実として無自覚に認識してしまうのです。内的要因、外的要因、様々なケースがあるものの、精神の安定を保つための自己防衛本能の一種として、それらが起こると考えられています。例え変容された記憶であっても、自分にとっては正しさを帯びており、また愛着が生じている思い出でもあるため、一概に悪い物として扱えません。良し悪しの判断ではなく、むしろ私たちが持っているそうした機能を理解する方が、有意義ではないかと思っています。
社会とは個人の集まりです。それぞれの思想が集う事で、社会の「正しい」は形成されています。変容していく、或いは誰かが扇動的に変容させている社会について、私は作品を通して考察を続けています。』
大庭孝文